アトピー性皮膚炎は、子供(小児)がなる病気として有名ですが、実は大人になっても改善されない、または子供で完治したけど大人になって再発したケースもある皮膚病です。
実際アトピーのお子さんを持つ両親は、子供の皮膚の状態を見ると凄くつらく感じますよね。でもアトピーになった子供のほうがもっと辛いです。
子供がアトピーになる原因や症状を知り、予防と対策法を実施することで、できる限り子供の皮膚や笑顔を守っていきましょう。
子供のアトピー性皮膚炎その原因とは？
子供のアトピー性皮膚炎とは、食べ物やダニがアレルゲンといいアレルギーの原因物質となり、皮膚にアレルギー性の炎症を起こすことを言います。
子供のアトピー性皮膚炎の原因となりやすいアレルゲンには、卵・牛乳・小麦粉などの食べ物や衣服についているダニ、動物の毛など、様々なものがあります。そのためお子様一人ひとりによってアレルギーが起こる原因が異なることが特徴です。
また、遺伝的要素もあり親がアトピー性皮膚炎であった場合は子供もそうなる可能性があります。
アトピー性皮膚炎の症状
皮膚の症状としてはじくじくした滲出性の紅斑（こうはん）、糜爛（びらん）、丘疹（きゅうしん）が見られるようになります。
・紅斑（こうはん）
皮膚の炎症によってできる、赤色の充血したような発疹(ほっしん)がポツポツ出来る状態のことを言います。
・糜爛（びらん）
皮膚がただれている状態を言います。
・丘疹（きゅうしん）
直径一センチ程度の豆粒のようなものが、皮膚の一部が盛り上がった状態を言います。
このような湿疹の症状が２ヶ月以上続くことがアトピー性皮膚炎の診断条件となります。最初は口や顔のあたりに湿疹が現れる事が多いですが、重症になるにつれ肘や膝、全身へと湿疹が広がります。
アトピー性皮膚炎の予防法
子供の肌は大人の約半分の薄さと言われており、その分非常に乾燥しやすくなっています。肌が乾燥すると皮膚のバリア機能が低下してしまい、様々な皮膚トラブルへと繋がります。そのため、アレルギー反応が出やすくなってしまうのです。
アトピー性皮膚炎を予防するために、子供の肌を保湿剤を使用してしっかりと保湿することが重要です。
その他にも、炎症が出ないようにする予防として、アレルギーの原因となる食べ物を控える、タオルや洋服は低刺激の物を使う、ダニ予防として部屋の換気をする、寝具をしっかり洗濯し交換するなどがあります。
子供のアトピー治療法
アトピー性皮膚炎の明確な発生機序がわかっていない分、根本的な治療法もまだ見つかっていない状態です。そのため、肌の症状を改善する治療が主になってきます。
治療には大きく分けて3つあり、まず第一に適切な保湿剤を使用しての肌の保湿、次にアレルギーのある食物を食べさせない、ダニを吸入をしないようにする、などの肌の湿疹が起こる(アレルギー)原因となるものを排除する高原除去療法、最後に痒みを抑えるステロイド外用剤を使用した薬物療法があります。
アトピー性皮膚炎の症状の軽減には少なくとも2ヶ月以上はかかります。適切なケアができているのか、医師に相談しながら、適切で効果のある治療を見極めて実践していくことが重要です。
まとめ
アトピー性皮膚炎になると、肌を露出させるのも可哀想ですし、肌の状態に神経質にならなければなりません。また痒くてかきむしってしまわないように細心の注意も必要です。
アトピーになってしまったのでは適切な治療法で対応していくしかありませんが、アトピーの原因となるものを潰していくことで改善が見込まれる可能性もあります。最近ではストレスもアトピーになる要因とされていますので、心の状態も確認していく必要があります。