寝起きにぐるぐるめまいがして、頭痛や立ちくらみ、吐き気が起こるなどの思うように体が動かせないという経験はありませんか?
忙しい朝の時間から頭が痛くて気持ちが悪い、このように何もできなくなってしまと厳しいですよね。薬で治るなら良いのですが、病気になっていたのでしたら大変です!
ここでは寝起きでおこるめまいや立ちくらみの原因とその対処方法を詳しく説明しています。前もって対処方法が分かっていれば、突然のめまいや立ちくらみが起きても、落ち着いて対応できることでしょう。
Contents
めまいや立ちくらみが起こる原因と予防・治療法
良性発作性頭位めまい症
良性発作性頭位めまい症が寝起き時のめまいの原因として最も多いとされている病気です。
良性発作性頭位めまい症は、寝返りをうつ時や、横になっていた状態から急に上半身を起こそうとした時に、めまいが起きる病気です。
めまいが起きた時に、無理に体勢を変えようとすると、さらに激しい吐き気に襲われるという方もいます。他にも慢性中耳炎がある人、交通事故などで頭に外傷を受けたことがある人などに多くあらわれます。
「原因」
良性発作性頭位めまい症は、内耳にある平行感覚をつかさどる三半規管と呼ばれるところに、炭酸カルシウムからできた耳石が入りこむことで病状か現れると考えられています。
この耳石が三半規管から移動したり、溶けてなくなってしまうと病状は収まります。
「治療法」
良性発作性頭位めまい症は命に関わる病気ではなく、確立された治療法や特効薬はありませんが、良性といわれるように、通常は比較的早いうちにめまいはなくなります。
しかし良性発作性頭位めまい症はいつ起きるかもわからず、再発を恐れる方もたくさんいます。治療法や特効薬はありませんが、症状を緩和できる薬を用意しておくことで、安心できるかもしれません。
激しい吐き気が一番辛い症状ですので、吐き気止めの薬を服用できるように用意しておきましょう。
薬を服用しても、激しい吐き気のせいで吐き出してしまうかもしれませんが、少量でも体に吸収させれば効果はあらわれます。その際、温かい白湯での服用は吐き気を強くしますので、冷たい水での服用をお勧めします。
「予防法」
良性発作性頭位めまい症は耳石の移動で起きる病気なので、予防は難しいと思われるかもしれません。
寝起きに起きることが多く、長時間横になっていた体を急に起こすことが耳石の移動のきっかけになっている可能性が高いので、朝起きた時は意識してゆっくり体をおこすようにしましょう。
起立性低血圧症
起立性低血圧症とは、急に座ったり、立ち上がったことで、血圧が下がりめまいや立ちくらみが起こる病気です。低血圧の方が朝に弱いというのは、よく知られていますが、起立性低血圧症は高血圧の方にも起こる病気です。
「原因」
起立性低血圧症は、血圧を調節する器官の働きの低下が原因となります。
長時間立ったままや睡眠時には体内の血液は、重力に従って下のほうに溜まります。その状態からなにかをするときには、脳や心臓に筋力で血液を送らなければなりません。その時に筋力がが弱いと十分に血液が送ることができず、一時的に低血圧になっていまい、めまいや立ちくらみが起きるのです。
筋力の低下は、加齢による衰え、高血圧などの治療で使用する強力な利尿剤、病気による脱水症状などが考えられます。
「治療法」
起立性低血圧症は、筋力の低下や血液量が少ないと起こりますので、全身の筋肉を鍛えることを意識しましょう。もちろん、病気の時や高齢者の無理な筋力トレーニングは不要です。
食事に制限のない方は、やや塩分を摂ると良いとされていますが、心不全・糖尿病・高血圧の食事制限がある方や高齢者の方は、かかりつけ医と相談しての治療をお勧めします。
「予防法」
起立性低血圧症に病気の治療薬が原因でなっているかたは、まず元の病気を治し、加齢が原因による方も症状を起こりにくくするようにしましょう。
睡眠時からの体勢から急に起き上がることはぜず、一度横を向くなどのゆっくりした動きをこころがけましょう。目覚まし時計を慌てて止める行動も症状が起こりやすい動きです。
病院は何科で受診する?
朝起きてからめまいや頭痛が治らない場合には、専門の医療機関で受診をして適切な処置を受けましょう。
また、めまいや立ちくらみの症状によって受診する場所が違いますので、まずは普通の外来で診察を受けてから、専門医師に相談を行いましょう。
まとめ
めまいや立ちくらみで、悩んでいる方は少なくありません。症状が起きて、思うように行動できず、気が焦ってしまうかもしれません。寝起きのめまいや立ちくらみの原因の多くは、良性発作性頭位めまい症か起立性低血圧症のどちらかです。どちらも急な行動はせずに、ゆっくり起き上がることで予防になります。
しかし、めまいや立ちくらみが続く方は、めまい外来などの専門機関で相談することをお勧めします。持病がある方は、持病が原因となっているかもしれませんので、かかりつけ医と相談することが大事です。