お尻は常に下着が密着している部分であり、座った姿勢では上半身を支え椅子からも圧迫される部分です。それゆえ負担がかかりやすく、汗などでかぶれたり痛がゆさに悩まされている人も少なくないのではないでしょうか。
かゆくても痛くても下着を着けないわけにはいきませんし、デスクワークなら長時間の座り姿勢は免れません。結果、治ってもまた同じ症状を繰り返してしまうといった事態も考えられます。
今回は、お尻がかぶれてしまう原因と、かぶれやかゆみを軽減するための対策、予防方法について、詳しくお伝えいたします。
Contents
お尻がかぶれる原因は?
まずはお尻がかぶれてしまう原因についてまとめました。
もともとお尻の皮膚は薄く刺激に弱いもの。それに加えお尻には日常生活の中で意識しないままに様々な負担がかかっているものなのです。
お尻の発汗による刺激
私達の身体には汗腺が存在し、気温や湿度が高くなると体温調節のために汗を体外へ排出します。顔にかいた汗はハンカチなどで拭けば取れますが、衣服の中の汗は簡単に拭くことはできません。衣類が吸収するか、そのまま乾くのを待つしかありません。
お尻は常に下着が密着し、その上からストッキングや洋服などに包まれている状態です。また座ると下から椅子に圧迫されることもあり、身体の中でも湿度や温度が高くなりやすい部分であるといえます。
また、女性であれば補正下着やガードルなどで肌を締め付けることもあるでしょう。そのため汗や湿気が外へ排出されにくく、下着の中が蒸れて皮膚に刺激を与えてしまいかゆみが起こるのです。
下着の素材や洗剤の残りカスによる刺激
下着の素材が肌に合わなかったり、洗剤の残りカスが下着に付着したままであったりする場合も、肌が刺激を受けかゆみやかぶれがでることがあります。
月経やおりものよる刺激
女性の場合は生理用ナプキンやおりものシートによるかぶれも少なくありません。肌が弱い人は月経のたびに赤くかぶれ、痛みやかゆみを伴うこともあるでしょう。
できてしまったお尻のかぶれには
では、お尻がかぶれてしまった時にはどんな対処法が正しいのでしょうか。かぶれを悪化させず早期改善を図りましょう。
掻かない、こすらない
当たり前ですが、かぶれている部分にこれ以上刺激を与えないことが大切です。かゆくても我慢、なるべく触れないでおく方がいいでしょう。
入浴時には患部をたっぷりの泡で優しく洗い、ぬるめのお湯で流しましょう。ナイロンタオルでゴシゴシこすったり、熱いお湯をかけたりするのは皮膚の表面に刺激を与え傷つけることになります。絶対にしないでください。
また、温水洗浄便座の使用にも注意してください。洗いすぎると皮脂を落としすぎてしまい、皮膚が乾燥してかゆみが増す場合があります。
軟膏やクリームを塗る
比較的軽い症状の場合は、市販の軟膏やクリームを患部に塗りましょう。数日の使用でかぶれやかゆみがおさまることもあります。薬剤師に症状を伝え、自分に合ったものを使用することが大切です。
必ず患部を清潔にしてから使用しましょう。できれば、入浴後に塗布するのが望ましいでしょう。
かぶれの原因を探り、使用を中止する
何度もかぶれを繰り返すという方は、下着の素材や生理用ナプキンを別のものに変えてみるのも一つの方法です。
下着は通気性がよく肌触りがよいものを選びましょう。やはり化学繊維製のものより綿100%のものがおすすめです。また、最近は布ナプキンの快適さも見直されています。生理時のお尻のかぶれでお悩みなら試されてみるのもいいかもしれません。
改善しないかぶれやかゆみは病院の皮膚科へ
症状が長引いていたり、市販の軟膏を使用しても改善が見られない場合は皮膚科を受診しましょう。ひどいかぶれはかゆみも伴い、気になってどうしても掻いたり触ったりしてしまいます。するとますます症状は悪化しいつまでも治らないという悪循環に陥ることも…。
そうならないためにも早目に受診し、これらの不快な症状とさよならしましょう。
まとめ
お尻がかぶれたりかゆくなったりする原因と、その対処法についてお伝えしてきました。
食事やデスクワーク、ゆったりと寛いでいる時など、ひとはたいてい椅子やソファに腰掛けたり床に直接座ったりします。このなんでもない動作が、実はお尻に負担をかけているわけです。
市販の軟膏などですぐに治せるのなら問題はありませんが、何度も繰り返す、生理の度に赤くなったりヒリヒリするなどの症状はやはり困りものです。下着の素材を見直してみたり、布ナプキンを使ってみたりするなどの対策をとられた方がいいでしょう。