脇腹左右がつる、痛むのは病気？チクチク・ズキズキする原因と症状

脇腹がつったり、痛いときの症状には内臓が集中している腹部ですから、病気が隠れていることがあります。そして左右どちらに症状がでるかで、考えられる病気が異なることもあり複雑です。

また、チクチク、ズキズキといった痛みの症状でも判断が変わってくます。また筋肉痛、横隔膜の痙攣など病気が原因ではないものもあります。しかし痛みが長く続く場合は病気を疑いましょう。

ここでは症状から原因と対処法についてご紹介します。

右脇腹がつる、痛む原因の病気

右側片方の脇腹がつったり痛みが続くのであれば、胆のう、肝臓、腎臓の病気があります。

・胆のう…胆石症、胆管炎、胆のう炎
※この病気には高熱、吐き気、嘔吐も伴います。

・肝臓…肝炎、腫瘍

・腎臓…尿路結石
※腎臓は左右どちらにもある為、左側に症状が出る可能性もあります。

左側片方の脇腹がつったり痛みが続くのであれば、胃や十二指腸、膵臓、脾臓、心疾患、病気が考えられます。

・胃…胃炎、胃潰瘍、胃がん

・十二指腸…十二指腸潰瘍
胃や十二指腸は右側に痛みが出る可能性もあります。

・膵臓…膵炎、膵臓がん
左上部腹部の突然の痛みから始まり、発熱や嘔吐を伴います。患者の三分の一はアルコールの過度の摂取が原因です。

・心疾患…狭心症、心筋梗塞

・脾臓…脾梗塞、脾腫、脾破裂、脾膿瘍、脾捻転、脾動脈瘤
この他にも虫垂炎（盲腸）も考えられます。

左右どちらにもある臓器のうち、片方にトラブルあり痛みの原因になると、どちらか一方がつったり、痛みが出る可能性があります。下記に主な病気を紹介します。また、このほかにも筋肉痛や便秘症、食事後の運動、横隔膜の痙攣などで脇腹が痛む場合があります。

・腎臓　
尿路結石があります。腎臓内に石ができても痛みは少ないのですが、脇腹から背中にかけて鈍痛が伴うことがあります。また、石が尿路に下りてくると激しい痛みがあり、血尿を伴うこともあります。

・腹膜炎
腹膜は普段は無菌状態ですが、腹膜が細菌に感染する、またはなんらかの刺激加わると炎症が起こります。前兆に軽い不快感があるときもありますが、多くは突発的に痛みに襲われます。

・女性特有の痛み
また女性では、子宮や卵巣が原因の婦人病もあります。痛み方は人それぞれですが、続くなら婦人科を受診しましょう。

・憩室炎
憩室とは、消化器管の一部が袋状に飛び出すことです。特に痛みが伴わなければ治療しませんが、炎症を起こす、痛みが出ると治療が必要になります。

・胃潰瘍や十二指腸潰瘍

この病気は、チクチク痛むと表現します。食後に痛むのは胃潰瘍、空腹時に痛むのは十二指腸潰瘍に多い症状です。胃十二指腸潰瘍は、壁の粘膜がただれることで出血を伴うこともあります。出血が長くなると、貧血や吐血下血を併発します。主な原因に、ストレスやピロリ菌が原因と言われています。

・胆石・胆管炎・胆のう炎・大腸がん・肝臓がん・尿路結石・腹膜炎はズキズキ痛むと表現します。

・胆石・胆管炎・胆のう炎…上腹部や背部に疼痛、発熱、黄疸が表れます。

・がん…それぞれの内臓に伴って症状と痛みが同時に出ます。

・尿路結石…血尿や吐き気が伴います。

・腹膜炎…突発的な痛みが一般的です。痛みは次第に腹部全体に広がります。吐き気・発熱を伴います。

しばらく安静にして様子をみます。痛みがおさまれば、筋肉痛や横隔膜の痙攣、食後の運動による腸の痙攣など、病気ではないかもしれません。

しかし痛みが続くのであれば、病気を疑います。そしてはやめに内科や消化器科を受診しましょう。

脇腹の痛みといっても腹部は内臓がつまっている場所なので、簡単には原因がつかめません。しかし、激しい痛みを伴うとき、しばらく休んでも痛みがおさまらない場合はすぐに病院を受診します。

腹膜炎などは一刻も早い治療が必要です。もちろん、癌や他の病気も早期発見が大切です。大事な内臓がありますので、早めの診断を受けるようにしましょう。