気温が高くなると外で遊ぶ機会も増え、害虫や毛虫に刺される被害も増えていきます。毛虫に刺されるとチクチクして皮膚が腫れ、どう対処したら良いのか、人にうつるのではないかなど不安がつきません。
また、毛虫の毒針は虫除けスプレーでは効果がありません。
毛虫を見つけても毒針に触って自ら被害にあう方はいないとは思いますが、毛虫の毒針はいろんなところに潜んでいるのです。
小さなお子様はどんなところにも入って行こうとし、なんの虫に刺されたのか自分で言えないことも多いでしょう。
今回は、毛虫に刺されたという時の症状と応急処置や対処法をまとめていきたいと思います。
Contents
毛虫の生態
毛虫はチョウやガの幼虫で有毒なのはごく一部にすぎません。
その一部の有害な毛虫の針は毒針毛や毒棘とも呼ばれ、触れてしまったり、皮膚に刺さると毛虫皮膚炎という病気になります。
毛虫に触ってしまっただけではなく、毛虫が通った後にも毒針毛は落ちていて、それに触れてしまっても感染することがあります。
毛虫の毒針毛が刺さった時の症状
ケムシに触れた直後は自覚症状はありません。数時間後にピリピリとしたかゆみが広範囲に出てきます。この時、かゆい場所にはまだ毒針毛が残っている可能性があります。
毛虫皮膚炎になると、はじめはじんましんのようにプツプツと、皮膚が隆起したようにかぶれてきてかゆみが出はじめ、段々と痛痒くヒリヒリしてきます。
酷くなると患部が水膨れになったり、発熱を伴うこともあります。
そしてアレルギー体質によっては、アナフィラキシーショックを起こす危険な場合もあります。
※アナフィラキシーショックは、短時間で命に関わる症状が出ます。主に、呼吸困難、蕁麻疹、低血圧、失禁、意識障害など、大変危険な状態になります。
毛虫に刺されたらうつるのか?
ケムシに刺されたら人に感染するのではないかと心配になりますよね?
ケムシの毒針が残っていて、そのハリが他人に刺されば感染しますが、刺された後の皮膚炎自体は感染症ではありませんので人に感染することはありません。
毛虫の毒針毛が刺さってしまった時の応急処置
毒針毛をとる
刺された直後は自覚症状がなく、毛虫のせいなのか判断がつかず、患部を掻いてしまうことが多いです。毒針があった場合、掻くことでさらに皮膚内に毒針が入り込み、さらに症状が悪化してしまいます。
かゆみを感じ、毛虫の可能性がある場合は、ガムテープなどを患部に貼り付け、皮膚に残った毒針をきちんと取り除きましょう。
テープなどが手元にないときは、流水で洗いましょう。ゴシゴシこすることはせずに、優しく洗い流します。
患部に薬を塗る
患部を洗い流した後は、薬を塗りましょう。抗ヒスタミンステロイド軟膏が有効です。
市販のものでお勧めするのは、リンデロンvg軟膏です。炎症を抑える薬で、高い効果が期待できます。他にもムヒアルファEXも効果があります。
|
【第3類医薬品】【あす楽17時まで】内外薬品株式会社ダイアフラジンA軟膏200g… |
これは他の虫刺されにも効きますので、普段から用意しておきましょう。
ステロイド軟膏は塗った部分が直射日光に当たるとシミになってしまう場合がありますので、塗った後はガーゼなどで覆うことをお勧めします。
|
【第(2)類医薬品】池田模範堂 ムヒアルファEX 15g |
患部を冷やす
冷却は、かゆみをやわらげる効果があります。
薬を塗って、掻かないように患部をガーゼなどで覆った上から保冷剤などで冷やしましょう。
症状を見て、病院へ
少しの痒み程度であれば、市販の薬を塗って様子を見てもよいです。
しかし、毛虫皮膚炎の症状であるじんましんのような湿疹がでてきたら、皮膚科を受診しましょう。
毛虫の種類によっては、医者は一目みて毛虫皮膚炎とわかりますので、痛みや痒みが酷くなるようであれば皮膚科の受診をお勧めします。
めまい・嘔吐・下痢・呼吸困難・じんましん・顔面蒼白などアナフィラキシーショックが疑われる症状が出た場合は、救急車を呼びましょう。
毛虫の毒針毛に刺さらないための対策
毛虫にむやみに触らないということはもちろんですが、草むらなどにも毒針毛が落ちていることがあります。
草むらなどでのレジャーの際は、長ズボンを着用し、靴下とスニーカーで針が刺さらないように予防しましょう。
また風にのって飛ぶこともありますので、外に干していた洗濯物から毛虫皮膚炎になってしまうこともあります。
毛虫がいそうな木から離れた場所に干し、取り込む際はよく洗濯物をはたいて、毒針毛が残らないようにしてください。
まとめ
毛虫皮膚炎は抗体ができるということはなく、毛虫に刺されると何度でも症状があらわれます。 症状はおおよそ2週間ほどで完治できるといいますが、上記の応急処置をした後は症状が緩和しても皮膚科の受診をお勧めします。
特にお子さまは、気づかずに掻きむしることで悪化することも多いでしょうから、早めに受診するようにしましょう。レジャーの季節には毛虫対策も忘れずに楽しみましょう!