紫外線がきつくなってくる夏の季節、気を付けていても日に焼けてしまうことも多いものです。特にベランダで洗濯物を干したり、ほんの少しだからと日焼け止めを使用せず外出してしまった時など、うっかり日焼けをしてしまったという方も多いでしょう。
軽いものならば肌が少し赤くなる程度で済みますが、もう少し日焼けが進むと我慢できないかゆみやぶつぶつ、水ぶくれが出てきます。気になって掻いてしまうと症状が悪化し、炎症が広がる危険があります。
うっかり日焼けをして肌にかゆみが表れた時、掻かずに治すためにはどんなケアが有効なのでしょうか。今回はその原因と対処法をご紹介します。
Contents
日焼けによるかゆみが起こる原因
日焼けすると、どうして肌がかゆくなるのでしょうか?原因は二つあります。
体の防御反応
一つは、皮膚の炎症を抑えるための体の防御反応によるものです。
日焼けを引き起こす紫外線にはA波、B波、C波と三種類あります。そのうちのB波が皮膚に当たると、皮膚の中のメラニン細胞がメラニン色素を作り出します。
この色素のおかげで皮膚にバリアができ、肌の奥まで紫外線が届くことを防いでいるのです。
もしも皮膚がメラニン色素を生成しなければ、紫外線による影響で皮膚がすぐに炎症を起こしたり、皮膚がんになったりすることも考えられます。メラニン色素は皮膚を守る重要な役割を担っているといえます。
しかし、強い日差しで日焼けをしてしまうと、皮膚はメラニン色素を生成するのと同時に、日焼けによる炎症を治すためにリンパ液を集めようとします。
このリンパ液が水ぶくれとなり、かゆみを引き起こすのです。
皮膚の水分不足
かゆみの二つ目の原因は、皮膚の水分が不足していることによるものです。
日焼けは皮膚が軽度のやけどを負った状態と言えます。つまり皮膚から水分が奪われ、乾燥することによりかゆみが生じ、湿疹ができることもあります。
できてしまった日焼けの対処法
日焼けによるかゆみは辛いものです。でも、掻くとさらに皮膚の状態は悪化しますし、痛みを伴う場合もあります。ここでは掻かずにかゆみを鎮める方法をご紹介します。
冷やす
前述しましたように、日焼けは軽いやけどをした状態です。触ると熱を持っているのがわかると思います。まずはこれをひやすことで幾分かゆみを和らげることができます。
保冷材や氷をビニール袋に入れ、ハンカチや薄いタオルなどにくるんで患部に当てましょう。冷たいものを直接患部に当てると、弱っている皮膚に刺激を与えかねません。ゆっくり冷やすことを心掛けてください。
また、入浴は血液の循環を良くしてしまい、かゆみを増す原因になります。シャワーを浴びる程度にしておきましょう。
保湿する
患部の水分不足を補うために、化粧水やローションなどで保湿してあげましょう。普段お使いのものがあればそれで結構ですし、新たに購入する場合は薬剤師さんなどに相談し、刺激の少ないものを選ぶようにしましょう。
赤ちゃんの肌にも使える桃の葉ローションは肌の弱い方にも安心してお使いいただけると思います。
市販薬を使う
軽い日焼けであれば、冷やして保湿すればかゆみは治まり短時間で回復しますが、長時間強い紫外線に当たったり、広範囲が日に焼けたりしてかゆみが強い時は、市販薬を利用することをおすすめします。
常備薬として有名なオロナイン軟膏やアロエ軟膏はキズ薬のイメージが強いと思いますが、日焼けによるかゆみ、炎症の緩和にも有効です。
また、日焼けややけどの専門治療薬としてはパンパス軟膏がおすすめです。
【第2類医薬品】森下仁丹 パンパス軟膏 15g |
皮膚の再生を促す食事を
日焼けで傷んだ皮膚を速やかに再生させるためには、新陳代謝を高めなければいけません。皮膚の再生に必要な栄養素は、タンパク質・ビタミンC・ビタミンE・亜鉛などがあげられます。
タンパク質は肉や魚、乳製品、大豆製品に多く含まれます。ビタミンCは果物や野菜に豊富に含まれています。ビタミンEはいくらやたらこなどの魚卵、モロヘイヤ、大根葉などに多く、亜鉛は肉類全般や海苔、牡蠣などに多く含まれています。
日焼けをすると皮膚に炎症が起こるだけでなく、体力も相当消耗していることと思います。しっかり食べて元気を取り戻すことも大切です。
ゆっくり休養を取る
日焼けした部分のケアや栄養バランスの取れた食事を取ることも大切ですが、何よりも身体を休めることが最も重要です。
睡眠時間を十分取ることで、新陳代謝も高まり肌の再生を助けてくれます。
まとめ
紫外線は曇りの日でも意外なほど私達の皮膚を傷めつけているものです。特にこれからの季節は、短時間の外出だからと油断することなく、しっかり予防しておきましょう。
それでもできてしまった日焼けには、早急に正しいケアを施すことが大切です。今回ご紹介した方法で、一刻も早くかゆみを取り除いてくださいね。